ブログ

7月25日(土)国家資格キャリアコンサルタント更新講習(学生若者支援・事例検討と倫理)の様子

7月25日(土)国家資格キャリアコンサルタント更新講習(学生若者支援・事例検討と倫理)の様子

執筆者 | 大藤 園子

7月25日(土)に、Google meetを用いたweb形式にて、
「国家資格キャリアコンサルタント更新講習」
~学生・若者支援に関わるキャリアコンサルタントに本当に必要な面談技術と心がけ〜

~事例検討の効果的な進め方と倫理綱領の上手な活用法を学ぶ~
を開催いたしました。

こんにちは。働く楽しさ研究所・サポーターの大藤です。

全国的に猛烈な暑さが続いていますが、みなさん元気でお過ごしでしょうか。
本日の更新講習は、午前中が「学生・若者支援」、午後が「事例検討と倫理」。
いずれも講師は八阪先生が担当しました。
参加してくださったみなさま、夏の疲労がたまりがちな中、本当におつかれさまでした。

午前の「学生・若者支援」には14名の方が参加しました。
実際に日々学生支援に従事している、という方も多く、グループワークでは
リアルな日々の体験を振り返りながら考えを深めるご様子も見られました。

この講習では、学生や若年者の支援に特有のリスクや、
CC側が配慮すべきことについて徹底的に学びます。

転職支援とは異なる部分は何か。若者支援の際のリスクを意識し、
面談の時間の最初から最後まで配慮をし「続ける」とはどういう姿勢なのか。
わたしたちよりはるか先の未来を生きる若者に、わたしたちができることは何か。
そのことを真剣に考え抜く時間を持つことで、講習に参加した方は
ご自身の視座が変わるのを感じられたのではないでしょうか。

午後の「事例検討と倫理」では、
「事例検討においてはフラットな状態を守ることが大切」
という言葉が印象的でした。

事例を提供してくださった方が、「今日は事例を相談できてよかった」と思える時間を
参加した全員でつくる。それによって、事例を提供した方も、検討に参加した方も、
深い学びの時間を得られる。それが、有益な事例検討なのだと思います。

おなじCCであっても、経験と依って立つ価値観は、ひとりひとり異なります。
わたしたちはそれらを互いに尊重しあい、学びあい、共有することで、
「個人の経験」に頼らない「プロフェッショナルな支援」を行うことができる。
そして、それでも迷ったときに立ち返る拠り所として、倫理綱領がある。

そういった共通の土台があるからこそ、プロフェッショナルな支援ができるし、
さらにはひとりひとりのCCの個性が活きる。
それが、「ひとがひとを支援する」醍醐味かもしれませんね。

さて、ここからは当日の振り返りをしていきましょう。

講習内容の振り返りは、stand.fmによる音声配信形式にてお届けしています。

ブログのように文章を読むのとはちょっと違った形式ですが
「ながら聴き」ができること、視覚を奪われないことなど、
音声ならではのメリットがありますので、そこを上手に活用して復習してください。

「学生・若者支援に必要な技術と心がけ」の講習の振り返り

「事例検討と倫理」の講習の振り返り

そしてここからは、参加されたみなさまの感想・お声をご紹介します。
今回もたくさんの方からメッセージ・感想をいただきました。ありがとうございます。

ここで紹介するお声はごく一部だけになりますが、講習内容の復習に、
あるいはこの記事をきっかけにして弊社の更新講習参加の検討材料に、ぜひご活用ください。

参加された方の声

まず講義を受ける中で、これまでの自身の姿勢がいかに浅はかで責任感に欠けるものであったかを痛感し、深く考え直す大きなきっかけとなりました。もともと私がこの講座に申し込んだのは、現在携わっている新卒採用において、選考要素のない面談を行う際、「この子は本当にうちで働いて幸せになれるのだろうか」と疑問に感じる場面が多く、キャリアコンサルタントとして何か手助けできることはないか、そのヒントを見つけたいと考えたからです。

しかしながら、講義を通じて、その考え方自体が非常に難しく、同時に自分自身のおごりであったという前提にまず気がつきました。人事と学生という立場上、たとえ一言も言葉を交わしていなくとも、そこには対等な信頼関係ではなく、すでに「上下関係」という構造が出来上がっているからです。1つ目のNG事例にあった「良かれと思って」という言葉通り、私自身がクライアント視点を欠いたキャリコンになっていたのだと痛感しました。

本来、キャリア支援とは信頼関係があって初めて相談が始まるものです。もし自分がそうした支援に関わりたいのであれば、「選考要素のない採用面談」という場はその領域ではないのだと、自身の勘違いに気がつくことができました。今回の講義や事例検討を通じて、人の人生に携わる支援という仕事の重みと重要性について、改めて身が引き締まる思いで考え直していきたいと感じています。

今回の講座で、自分の中にある最も大きな課題は「相手に寄り添っているつもりで、実際には自分の枠組みでしか相手を見ていない」という点だと気づかされた。

これは、部下との1on1の場面に置き換えて考えると、これまで見えていなかった自分の姿が浮かび上がってきた。以前、1年後・3年後のキャリアについて、ぼんやりでもいいので考えてきてほしいと伝えた回があった。次の1on1で本人が持ってきたキャリアシートには、名前だけが書かれており、内容は白紙のままだった。
その場面を今回の講座の視点で振り返ると、私自身は最初に、来てくれたこと、そして名前だけ記載のシートを持ってきてくれたことへの感謝は伝えていた。前回からどのように過ごしてきたかを訊ね、本人が話し出すのを待つという姿勢もとっていた。行動としては、講座で学んだ「安心感を生む関わり」に近い形をとれていたと思う。
しかし、実際には頭の中で「なぜ書いてこなかったのか」という理由をずっと聞きたがっている自分がいた。表面的には待つ姿勢を取りながら、内心では早く事情を把握して自分が納得したいという気持ちが強く、本人の沈黙や言いよどみに、心から寄り添えていなかったと感じる。相手がその場でどんな葛藤を抱えていたのかを想像するより先に、自分の中の「知りたい」という欲求を満たすことを優先していた。

なぜそのような態度で1on1の場に臨んでよいと思っていたのかを考えると、根底には「上司として理由を把握しておかなければならない」という、自分本位の責任感があった。相手が自分自身でキャリアと向き合い、自己決定していく過程そのものを支援するという発想より先に、状況を掌握したいという欲求が勝っていたのだと思う。これは、相手の考えるプロセスを奪ってしまいかねない関わり方であり、講座で学んだ「機会を奪う支援」の危うさそのものだと感じた。

過去の自分の経験や価値観に基づいた「聞き出す」型の関わりは、今の時代を生きる部下にそのまま通用するものではないことも、今回改めて認識した。今後は、相手が話し出すのを待つという表面的な型だけでなく、自分の内側にある「早く理由を知りたい」という欲求そのものに気づき、手放していく必要があると考えている。

学生支援においては、初めから働いた経験の有無からくる上下関係が存在していることを忘れてはならない。教えてくださいに応えるだけではプロとは言えない。学生は仕事経験が少ないため、CCの言いなりになって決断しかねない。その関わりを続けると、主体性のない社会人を産んでしまう。本人はもちろん、企業側にも不利益となる。いいことも悪いことも学生本人にとって大切な経験。悩むことも必要なため、簡単に答えを与えて、自己決定の機会をCCが勝手に奪ってはいけない。
主訴や問題把握のためにも、フラットな信頼関係が必要で、CCには相談者の安心感を常に意識した言葉がけや態度が求められる。

良かれと思って(これ自体が問題!)サポートという名のもとにお節介に手を出していた自分自身に気づき、学生の成長機会を奪う行動をしてしまっていたんだと恐ろしくなった。相談者の役に立ちたい、限られた時間で最大限の支援をしたいと思って取り組んでいたことが、本人の成長を阻害することにつながっていたかと思うと申し訳なさに身が竦む思いだ。自分の思いで走ってしまうことは、相談者第一主義の視点から外れる行為だ。長年キャリア支援の場に身を置き、定期的に学んできたつもりでいただけに、ショックも大きい。今回の講座を受講し上記の自分の課題が浮き彫りになった。目を背けることなく向き合って、自身の発言と態度を見直していかなければならない。

今回の講座を通じて、学生・若者支援においては、キャリアコンサルタント自身が相手からどう見えているのかを自覚することの重要性を学びました。私は現時点で学生との面談経験がありませんが、その背景には、自分自身の学生時代の記憶からくる苦手意識があったのだと気づきました。
学生時代の私は、人見知りで敬語も苦手で、年上の人や初対面の大人とどう接すればよいかわからず、少し怖いと感じていました。そのため、今の学生も全員ではないにしても、自分と同じように大人や支援者に対して緊張や怖さを感じているのではないかと考えると、どのように関わればよいのか迷いがありました。

しかし今回の講座で、安心感はCCが一方的に「与える」ものではなく、CLに「感じていただく」ものだと学び、自分の関わり方を見直すきっかけになりました。良かれと思って助言することも、相手の状況や心情を十分に想像せずに行えば、CC側の都合や上からの関わりになってしまう可能性があります。
特に学生や若者は、面談の場に来る前から不安や緊張、言葉にしづらい思いを抱えているかもしれません。白紙の履歴書という事実一つを見ても、単に「準備不足」と捉えるのではなく、そこに至るまでの迷い、怖さ、足取りの重さまで想像し、理解しようとする努力が必要だと感じました。

また、ディスカッションで同じ意見や違う意見に触れた時も、それを単なる感想で終わらせず、面談で出会うCL一人ひとりも自分とは違う見方や感じ方を持っているのだと考えることが大切だと学びました。自分が学生時代に大人を怖いと感じていたように、目の前の学生にもその人なりの経験や世界があります。だからこそ、CCが上でCLが下という関係ではなく、大切な話を聴かせてもらう立場として、フラットで安心できる関係づくりを意識したいです。

今後、自社の新卒社員や若手と関わる場面でも、すぐに助言や指導をしようとするのではなく、まず相手から自分がどう見えているかを考えたいです。そして、相手が話しやすい言葉や距離感を丁寧に選び、安心して話していただける空間をつくることを意識します。学生・若者支援に対する苦手意識を避ける理由にするのではなく、自分自身の過去の経験を、相手の不安や緊張を想像するための材料として活かしていきたいです。

今回の更新講習では、自分の課題だけではなく、キャリアコンサルタントとしての在り方を改めて見直す機会となった。

講習の冒頭では、質問の意図とは異なる回答をしてしまい、自分でも「なぜ普段考えていることが言葉にならないのだろう」と戸惑った。その場では不安ばかりが大きくなったが、振り返ると、自分の思い込みや価値観に影響されて物事を捉える癖が表れていたのだと気付いた。この気付きは、これまでの面談にも通じる課題であり、今回の更新講習を単なる資格更新ではなく、自分自身を見直し成長するための機会として受講する姿勢へと変わった。

特に印象に残ったのは倫理綱領である。これまで倫理綱領は堅苦しい規範という印象が強く、必要な時だけ確認するものと考えていた。しかし、講習を通して、倫理綱領は迷ったときや判断に悩んだときに立ち戻る「拠り所」であり、CLを唯一無二の存在として尊重するための基本姿勢が示されていることを実感した。
八阪先生が日頃から伝えられている内容は、倫理綱領の理念そのものであり、技法以前に専門職として身に付けるべき姿勢であることを改めて認識した。今後は、ロールプレイのフィードバックや事例検討にも倫理綱領を積極的に取り入れ、自分の判断基準として活用していきたい。

また、「プロとアマチュアの差」と「自分自身の品質管理」という考え方は、自分にとって最も大きな学びとなった。私はこれまで、経験を積むことで専門性は高まると考えていた。しかし、経験だけでは、自分の価値観や思い込みによる支援に気付くことはできない。
7月に受けたスーパービジョンでも、自分ではCLを理解しているつもりで、自分の価値観を通してCLを見ていたことを指摘された。今回の講習内容と重なったことで、その課題を改めて受け止めることができた。人の人生に関わる専門職だからこそ、自分のアウトプットに責任を持ち、継続して自己点検し、必要に応じて事例検討やスーパービジョンを活用することが、自分自身の品質管理であり、プロとしての責務であると考える。

今後も、向上心と適度な緊張感を持ち続け、倫理綱領を拠り所として、自分の価値観ではなく目の前のCLを理解する姿勢を大切にしていきたい。そして、自分自身の品質管理を継続しながら、CL一人ひとりの意思決定を尊重できるキャリアコンサルタントを目指します。   

ありがとうございまいした。

最初のワークで、同じテーマ(キャリコンサルタントとして信頼されるために気を付けていること)で各人の意見を発表した際に、全員別のことを語ったことから、これは、つまり人が変わると「信頼されること」の意味が変わるということであり、キャリコンサルティングのいろいろな技法や進め方について言えば、「万人に同じ方法が通用するわけではない」ということを表している、という解説には、新たな気づきがあった。
自身がこう進めようと、と考えている面談の進め方が、過去の面談の実践経験からある程度テンプレート化してしまっていたが、それでうまくいくわけがない、と警告されたと感じ、これは自身の重要な課題として認識できた。

「良かれと思って」行う支援や提案は、「相談者が第一」という倫理綱領の基本理念から逸脱している。このように、「自分の価値観が正しい」とならないように、困ったときに戻ってくる「拠り所」として、倫理綱領を活用することを知った。

プロフェッショナルがアマチュアレベルの支援をしてはいけない。つまり、キャリアコンサルタントについても、現在従事している職種では当たり前の「品質管理」が重要という解説は、これまでどの講習でも聞いたことはなかったが、考えてみれば至極当然のことだということは容易に理解できた。
キャリコンサルティングの現場はレモン市場であるという講義内容で語られた、ともすれば、「粗悪なキャリアコンサルタントがはびこる世界となりうる」という警鐘については、これまでは気づくことはなかったが、納得のいく内容だったとともに、自らの戒めにもなった。

品質管理のポイント、3点。
1)1番を目指した努力をすること
2)クライアントに必要な支援を提供すること(≠最高の支援)
3)一言のリスクを重く受け止め、責任と覚悟を持って支援を行うこと(恐怖心を忘れてはならない)

面談がうまくいったからよかった、ではなく、本当にそれが最良だったのかを振り返ることも、品質管理としては重要であるという内容も、序盤に認識した「テンプレート化した進め方ではうまくいかない」という課題を解消するために、実践していく必要があることを認識した。

ここに掲載されていなくてもすごくいいメッセージを書いてくださっている方はまだまだたくさんいます。
できるだけ”多様な視点”になることを意識して掲載する文章を選んでいますので、
今回ここに掲載されなかったからと言って、ガッカリしないでください。

当日の講習の様子

アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方はお早めにお願いします(修了証発行に必須の設問があります)。

午前・午後とも熱心に講師の話に聴き入り、一生懸命メモを取りながら
「自分ならどうするか」を考え続ける方ばかりだったこともあり、
こうして振り返ると笑顔よりまじめな表情のショットが多かったですね。
講師の「考えが出たからといって議論をやめてしまわないで。考え続けて」
という言葉も、ディスカッションに勢いをつけたのかもしれません。

午前の講習には、日頃から教育機関で働いている、という方も多くいらっしゃいました。
もしかしたら脳裏に「あの学生さん」が浮かんでいたかもしれませんね。
この日講習に参加したみなさまが、明日お会いする相談者さんと、
成長の機会を育む時間を過ごすことができますように。

今日の学びを、ご自身を見つめる材料としていただき、CCとして向上していくために
これからどう考え、具体的にどう行動していったらいいか。
次はレポートを通して教えてください。一緒に成長していきましょう!


次回の講習でも、みなさんにお会いできることを楽しみにしています。

今回ご紹介した講座のご案内