5月27日(水)に、Google meetを用いたweb形式にて、
「国家資格キャリアコンサルタント更新講習」
~学生・若者支援に関わるキャリアコンサルタントに本当に必要な面談技術と心がけ~
を開催いたしました。
こんにちは。働く楽しさ研究所の大藤です。
週の半ばの平日夜。おそらく参加してくださったみなさまの多くは、
仕事を終えて大急ぎで帰宅して、夕食もほとんど摂らずに
PCの前に駆けつけてくださったのではないでしょうか。
深夜23時過ぎまで、長時間本当におつかれさまでした。
この日のテーマは、学生など若年者に向けた支援でした。
不確定要素の多い時代を、わたしたちCCよりもはるか先の時間まで
生きていくであろう若者へ、見送るわたしたちにできることは何か、
どういう姿勢で若者に寄り添っていくのか、それを考え抜く4時間です。
講師は、ふだん大学で学生に接する機会の多い吉川先生が務めました。
まさにこの日学校で起きたエピソードを交えながらの講義は
聴いているわたしたちが自然に「自分ならどうするだろう」と考える雰囲気があり、
サポートを務めるわたしも、思索が深まったように感じています。
2013年に話題になった『雇用の未来』という論文から実際に10年が経過しました。
いま、『10年後』というこの場所に立って世界を見ると、
意外とひとの手は残ったな、という感覚があります。
同時に、当時はなくならないと言われていた、カウンセラーという職業に対する
価値への危機感を強く感じます。
今後間違いなく、研鑽できないCCは淘汰されていくのではないでしょうか。
わたしたちは、人間だからこそできる「不安に寄り添うプロ」として
CCである限り学び続けていかなくてはならないとあらためて思いました。
さて、それでは、今回も更新講習の振り返りをしていきましょう。
講習内容の振り返りは、stand.fmによる音声配信形式にてお届けしています。
ブログのように文章を読むのとはちょっと違った形式ですが
「ながら聴き」ができること、視覚を奪われないことなど、
音声ならではのメリットがありますので、そこを上手に活用して復習してください。
「学生・若者支援に必要な技術と心がけ」の講習の振り返り
では、ここからは参加されたみなさまの感想・お声をご紹介します。
今回もたくさんの方からメッセージ・感想をいただきました。ありがとうございます。
ここで紹介するお声はごく一部だけになりますが、講習内容の復習に、
あるいはこの記事をきっかけにして弊社の更新講習参加の検討材料に、ぜひご活用ください。
参加された方の声
キャリアコンサルタントや私が行っている研修講師の仕事など人の支援に携わる仕事は、相手への影響力が大きい、その人の在り方の影響が大きいと考えていましたが、今回の講座を通して、さらにそれを深く感じることになりました。
特に、学生・若者支援では、社会人への支援以上に、支援者側の姿勢や態度が大きいんだと感じました。特に印象に残ったのは、学生には働いた経験が無いため、判断材料少ないこと、キャリアコンサルタントとの間に最初から上下関係が生まれやすいという点です。上下関係についてはできるだけ意識させないように接してきたつもりでしたが、今回の講座を聞いて、まだまだ足りないことに気がつきました。
足りない点を生み出しているのは、「何とかしてあげたい」という気持ちが先に立ち、相手が困っている顔を見ると、役に立ちたい、少しでも楽にしてあげたいという思いが強くなるため、ついつい方向づけをしてしまいやすいところです。ですが、その関わりは結果として、学生自身が迷い、考え、選ぶプロセスを奪うことにつながるんだと思います。よく考えてみれば、迷うこと、考えること、悩むことも大事な経験であり、学生や若手世代からこの経験をするチャンスを奪うことは、支援者の善意であったとしても、キャリア支援としては不十分だと気づきました。相手がその沈黙で「考えている」大切な時間が自己決定の力を作っていくのだと学びました。
結論を出すスピードは人それぞれなんだと思います。すぐに決断できる人、ゆっくりいろいろ考えて決める人、その価値観や考え方に合わせた関係性をつくることも大切だと学びました。「共感的理解が大切」、言うのは簡単ですが、それを実現することの難しさを改めて理解しました。
今後は、自分の枠組み(過去の経験や価値観)で見ていることを常に意識して、相手の枠組みで見るとどうなんだろうと自分自身に問いかける姿勢を大切にしたいと思います。言葉を発する前に自分の中で「相手の枠組みで見ると・・・」と一呼吸おいて考えるようにしていきます。それができれば面談での沈黙があっても「今、何に困っているのか?」「今、何を言葉にできずにいるのか」という問いかけを自分に投げかけることができると思います。そして、自分の発言や態度が相手に与える影響を考え、なぜその関わりを選んだのかを説明できる専門職でありたいと思いました。
今回の吉川先生の講座は、毎年で新入社員研修に登壇し、その後のフォロー面談も請け負う私にとって、自身の「支援のあり方」の根底が揺さぶられる時間でした。
私はこれまで、研修の場で新入社員が積極的に参加し、面談では「早く会社に貢献したいです」と前向きに語る姿を見て、「自分の関わりが機能している」と満足していました。しかし講義にあった「大人はすべて先生」「空気を読むことに慣らされている」という言葉に殴られた思いがしました。彼らの態度は自立でも何でもなく、人事から依頼された「評価者(会社側)」である私に対し、必死に模範解答を演じて生き延びようとする若者なりの「生存戦略」に過ぎなかったのだと思い知らされました。
きっと無意識のうちに講師という「上」の立場を利用し、彼らを法人の求める枠に押し込めていたのかもしれません。社会に出ることへの不安に蓋をさせ、結果的に「言われた通り、期待された通りにやっただけ」という他責思考の火種を作っていたのは、支援者ヅラをした私自身だと気付きました。
さらに深く自覚したのは、私自身の「言葉の影響力」です。講義にもあったように、私が研修講師としての「正論」や「励まし」を投げかけるほど、評価されることに怯える若手は本音を深く隠してしまいます。彼らが日常生活で身につけた「空気を読むクセ」を解除し、自らの弱点をさらけ出せる「安全な場」を提供できていなかったことが欠如していたことにハッとさせられました。
法人案件である以上、私の中には常に「会社側の論理(価値観)に落とし込みたい」「綺麗にまとめたい」という無意識の引力が働きます。これまでは、その引力に従って若者に「正解(アドバイス)と気づき」を与えることがプロの仕事だと勘違いしていました。しかし本当の支援とは、教え導く安全圏から降りて、相手に一人の人間としての敬意を払い、不器用に自分の本音と出会うプロセスをただ信じて待つことであると学びました。若者の自立を妨げる無意識の権力性を自覚し続けること。それが、今回の講座で得た最も重く、価値のある気づきです。
私は、3月から大学のキャリアセンターの職員として働いています。将来的にキャリアコンサルタントの仕事につきたいとは思っていますが、現時点では、ES添削や面接練習、職業紹介といった就職支援の業務領域を主に担当しています。
キャリアセンター職員としての学生との関わりは、決して深いものではなく、場合によっては一度切りの面接練習であったりします。そのような環境で学生と関わっていく中で、時にキャリア相談に近い内容になることもあります。このような状況で短期的に内定を獲得してほしいと言う思いと、学生さんが将来やりたいことや、自分の力を発揮できることに自ら気づいてほしいと言う両方の思いが錯綜し、大体のケースでは考える機会を奪ってしまい、指示的な発言をしてしまっております。
今回の学びを通じ、ここには2つの上下関係が同時に存在してしまっていると言うことに気づきました。学生さんが困っていることを聞く場面で、2つの関係を切り分けるのはとても難しいのですが、そこをきっちりと使い分け、短期的な就職支援と長期的なキャリア支援を高いレベルで実現できるようなキャリアコンサルタントになることが当面の課題だと認識しました。
現在、キャリアコンサルタントとしての活動はしていないが、若者・学生支援における関係性構築において、自分自身の若者を見る目線の「高さ」が課題だと考えさせられた。なぜなら、相談の場ではフラットな関係性構築が重要であることを頭で理解していながらも、若者をどこか「みくびっている」目線があるからだ。
若者の社会経験の少なさであったり、今の若者が好むカルチャー(音楽やアニメなどのコンテンツ)、言動や生活において明らかになる若者の価値観が、普段からどこか頼りなく感じていたが、それが若者を見るバイアスとなり「みくびっている」目線に現れていると考察した。
若者がその「カルチャー」を好む理由、若者の価値観が育まれた背景・環境をフラットに考察し学ぶことでバイアスを解消し、社会経験が少ないなりに視野を広げようと努力する若者から自分自身が「学ばせていただく」姿勢を築き上げていくことが、課題克服の一歩と考える。
ここに掲載されていなくてもすごくいいメッセージを書いてくださっている方はまだまだたくさんいます。
できるだけ”多様な視点”になることを意識して掲載する文章を選んでいますので、
今回ここに掲載されなかったからと言って、ガッカリしないでください。
当日の講習の様子




アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方はお早めにお願いします(修了証発行に必須の設問があります)。
最後のグループディスカッションでは、支援するために自分がどう成長していくか、
変化を楽しみ、学び続ける力をどう培うかなど深い意見がたくさん出ていました。
夜間の講習にもかかわらず、参加してくださったみなさまは、
最初から最後まで集中を切らすことなく『自分ならどうするか』と考え続けていらっしゃいました。
互いの意見を尊重しながら、それを発展させていく姿、
そしてディスカッションに真剣に取り組み、
互いのアイデアを吟味し楽しむ姿がとても印象的な時間でした。
参加してくださったみなさま。
あらためまして、充実した時間をご一緒させていただきありがとうございました。
みなさまの学びが、思索が、明日ご自身の目の前に現れる相談者さんの力となりますように。
レポートを通してお会いできることも、楽しみにしております。
それでは、また。
